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12月は水を飲むのを忘れがち?ご家族の健康を守る水分補給のコツ


本人が症状を自覚しないまま脱水が進んでしまうといわれる「かくれ脱水」。夏は熱中症対策として水分補給を意識されていても、冬場はつい水を飲むのを忘れがちになっている方も多いかもしれません。

寒い冬は「脳卒中」や「心筋梗塞」が増加しやすくなる季節。さらに、寒暖差によって生まれるヒートショックも心配ですが、実は脱水とも関連していることをご存知でしょうか?

ご自身はもちろん、ご家族の健康を守るためにも、かくれ脱水を防ぐポイントをご紹介します。

冬に起こりやすい「かくれ脱水」とは?
かくれ脱水とは、脱水症の初期症状であり、脱水状態になっているのに自覚がない状態を指します。

脱水と聞くと、気温が高い夏に起こりやすい印象がありますが、冬こそ注意が必要です。冬は空気が乾燥しているため、呼吸や皮膚からも水分がどんどん蒸発します。さらに、気温が低いため汗をかきにくく、喉が渇きにくいため、気づかないうちに体の水分が足りない状態になっているのです。

脱水が進むと、体に必要な水分やミネラルが不足し命に関わる危険な状態に繋がる恐れもあります。

高齢者こそ気をつけたい「かくれ脱水」のリスク

特に高齢者は体の水分量が少なく、さらにのどの渇きを感じにくくなっているので、脱水になりやすい状態です。

また、水分を蓄える筋肉が減ってしまうことも脱水につながります。気づかないうちに脱水が進むと、血流が悪くなって免疫や認知機能の低下に繋がる恐れがあります。さらに、脱水によって血液がドロドロになり血管が詰まりやすくなるため、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクとなります。ほかにも、体内の水分量を調整する腎臓にも大きな負荷がかかってしまうのです。

高齢者の場合、ご自身で脱水に気づかないことがあるため、周囲の人が水分摂取を気に掛けると良いでしょう。

<かくれ脱水のリスク>
 ●肌の乾燥
 ●シワの増加
 ●体のだるさ
 ●便秘
 ●免疫の低下
 ●認知機能の低下
 ●脳梗塞
 ●心筋梗塞
 ●腎臓への負担

<かくれ脱水チェックリスト>
かくれ脱水の初期症状として、頭がぼんやりすることや、肌の乾燥などがあります。高齢の方は「年齢のせいだ」と見過ごしがちのため注意しましょう。

 ■頭がボーっとしている
 ■体がだるく、やる気が出ない
 ■脇の下が乾いてカサカサしている
 ■口の中や舌が乾燥し、ネバネバしている
 ■唇・皮膚がカサカサしている
 ■手の甲の皮膚をつまみシワをつくると、なかなかシワが元に戻らない
 ■爪の表面を押すと、爪の色がピンク色に戻るまで3秒以上かかる
 ■トイレの回数が少なく、尿の色が濃い


冬の「かくれ脱水」を予防する5つのポイント
水分を補給することで、ドロドロ血液を防ぐことができます。 
かくれ脱水を予防するポイントをご紹介します。

①食事から水分を補給

食事には多くの水分が含まれており、1日に必要な水分の約半分をとることができます。薄味の汁物や鍋料理などを活用するほか、白飯や玄米ご飯などにも多くの水分が含まれています。

②アラームをかけて1時間おきにコップ1杯飲む
1〜2時間おきに100〜200ml、コップ1杯程度の水分を補給しましょう。一度にたくさん飲むと、せっかくの水分がすぐに排出されてしまいます。冬は喉が渇きにくいため、タイマーやアラームなどを活用することで、定期的に飲む習慣をつけられます。

③入浴前後に水分補給
入浴前後に水分を補給しましょう。入る前にコップ1杯の水を飲むことで、脱水による血圧低下を防ぐことができ、冬場に起こりやすいヒートショック予防にも繋がります。

④寝る前・起床時も水分補給
就寝中は水を飲めないので、脱水を防ぐために寝る前と起床時にもコップ1杯ずつの水分補給を行いましょう。

⑤寝室を加湿
乾燥した環境下では、気づかないうちに皮膚や呼吸から水分が失われます。暖房で乾燥しやすい冬は、寝室に洗濯ものや濡れタオル干したり、観葉植物を置いたりすることで、加湿できます。

まとめ
冬に起こりやすい「かくれ脱水」は、気づかないうちに脱水が進むため、脳梗塞や心筋梗塞の危険 性も増すので注意しましょう。水分補給には、カフェインやアルコールではなく、水や柿茶などのノンカフェイン飲料がおすすめです。定期的な水分補給で、ご自身はもちろんご家族の健康を守りましょう。

参考
杏林大学医学部付属病院「冬はヒートショックにご用心
阪急阪神沿線健康づくり応援サイト「冬こそ水分補給が大切!“かくれ脱水”の危険性
福岡市介護実習普及センター「やさしいかいご

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